中学生・高校生の進路相談サポート

進路選択期を迎えた子どもたちは、人生で初めての大きな決断に直面しています。この時期、親として大切なのは「答えを与える」ことではなく、「一緒に考える」姿勢です。

まずは子どもの話に耳を傾けましょう。興味のあること、好きなこと、大切にしたい価値観。こうした内面的な部分を丁寧に聴くことから始めます。「何がしたいか」という職業選択だけでなく、「どう生きたいか」という視点で対話することで、より本質的な進路選択につながります。

将来への不安との向き合い方

「将来が不安」「何をしたいか分からない」——こうした声は、進路選択期の子どもから多く聞かれます。親としてはつい「しっかりしなさい」と言いたくなりますが、ここはぐっとこらえて。

この時期の不安は、むしろ健全な証拠です。真剣に自分の人生を考えているからこそ、迷いや不安が生まれるのです。「分からないのが当然だよ」「お父さん(お母さん)もそうだった」と、不安を否定せず受け止めることで、子どもは安心して自分と向き合えるようになります。

親として伝えたい価値観

価値観の押し付けは逆効果ですが、親自身の経験や考えを「一つの例」として語ることは有効です。

例えば:

  • 「失敗は学びのチャンス。お父さんも何度も失敗して今がある」
  • 「やり直しはいつでもできる。人生は一本道じゃない」
  • 「好きなことを仕事にするのも、仕事以外で好きなことをするのも、どちらも素敵な生き方」

こうした柔軟な考え方を示すことで、子どもの選択への恐れや重圧を和らげることができます。完璧な選択をしなければならないというプレッシャーから解放してあげましょう。

キャリア教育の家庭での実践

学校任せにせず、家庭でもキャリア教育を実践できます。

日常的な対話
ニュースや身近な出来事から、様々な職業や働き方について自然に話し合う機会を作りましょう。

実体験の場を提供
可能であれば職場見学や、親の知人との交流機会を設けます。リアルな社会の姿を知ることで、将来がより具体的にイメージできます。

情報収集のサポート
興味のある分野について一緒に調べたり、オープンキャンパスに同行したり。子どもが主体的に選べるよう、情報面でのサポートを惜しまないことが大切です。

最後に

進路選択は子ども自身が決めるもの。親にできるのは、安心して選択できる環境を整えることです。

どんな選択をしても、「あなたを応援している」「あなたを信じている」というメッセージを伝え続けましょう。その安心感こそが、子どもが自分らしい道を選ぶための最大の力になります。