「学年末テストが終われば、あとは春休みを待つだけ」
もし保護者の方がそう考えているとしたら、少しだけ注意が必要です。実は、4月に新学年を迎えた瞬間、スタートダッシュに成功してスイスイ進む子と、急に勉強が難しく感じて立ち止まってしまう子の差は、この「2月の過ごし方」ですでに決まっているからです。
なぜ2月がそれほど重要なのか。そして、4月に「楽」をするためには今何をすべきなのか。教育の現場で見えてきた「伸びる子の共通点」を紐解きます。
1. 学年が上がると急に困る子の共通点<積み上げの崩壊>
進級した途端、急に成績が下がる子には明確な共通点があります。それは、「穴が開いたまま上の階を建てようとしている」ことです。
算数・数学や英語といった科目は「積み上げ方式」の学問です。
- 数学:中1の「正負の数」が怪しいままでは、中2の「連立方程式」で必ず計算ミスを連発します。
- 英語: 前学年の英単語や基本文法が抜けていれば、新学年の長文読解には太刀打ちできません。
2月に「もうすぐ今の学年が終わるから」と気を抜いて復習を怠ると、この「知識の穴」が放置されます。4月に新しい教科書を開いたとき、土台がグラグラな状態では、どんなに頑張っても新しい知識が積み上がらないのです。
2. 2月にやっておくと4月が劇的に楽になる「3つの行動」
優秀な子が2月にこっそり始めているのは、実は「予習」よりも徹底した「弱点の整理」です。
① 「わからない」の棚卸し
今使っているワークやテストの結果を振り返り、「なんとなく解けたけれど、説明はできない問題」をピックアップしましょう。2月中にこの「グレーゾーン」を把握しておくだけで、春休みの学習効率が数倍に跳ね上がります。
② 基本単語・基礎計算の「反射」トレーニング
新学年でつまずく原因の多くは、内容の難解さではなく「処理スピードの遅さ」にあります。
九九や単純な方程式の計算基本英単語のスペルこれらを「考えなくても手が動く」レベルまで2月中に叩き込んでおくと、4月からの授業内容に集中する余裕が生まれます。
③ 生活リズムの「微調整」
意外と盲点なのが、冬の寒さで乱れがちな生活リズムです。2月から起床時間を新学年の通学時間に合わせるなど、身体を「4月仕様」に慣らしておきましょう。
3. 「学力」より「習慣」が差を生む理由
成績が良い子は、必ずしも「頭が良い」わけではありません。それ以上に「学習の自動化」ができているだけです。
4月は新しいクラス、新しい先生、新しい部活動など、環境の変化で子どもは想像以上に疲弊します。そんな心身ともに余裕がない時期に「今日から毎日1時間勉強しよう!」と決意しても、習慣化するのは至難の業です。
2月のうちに、「夕食後の30分は机に向かう」といった小さな習慣を固めておけば、4月になって環境が激変しても、歯磨きと同じように当たり前に勉強を続けることができます。「意志の力」ではなく「習慣の力」で戦える子が、最後には勝ち残ります。
4. 今の学年で最低限固めるべきポイント(学年別)
「全部復習するのは無理!」という場合、以下の最重要ポイントだけに絞ってください。
| 学年 | 重点ポイント |
| 小学生 | 算数の「割合」「分数・小数の計算」。ここが抜けると中学数学で即、詰まります。 |
| 中1 | 英語の「一般動詞とbe動詞の使い分け」。中2の全単元の基礎になります。 |
| 中2 | 数学の「一次関数」と「証明」。中3の高校入試対策で最も差がつく分野です。 |
まとめ 2月の親の役割は「伴走者」
2月は、子どもが「もうすぐ1年が終わる」と解放感を感じやすい時期です。そこで親が無理に詰め込ませると、せっかくのやる気が削がれてしまいます。
親ができる最高のサポートは、「今の学年、よく頑張ったね」と認めつつ、「4月にあなたが笑っていられるように、一緒に少しだけ準備しようか」と背中を押してあげることです。
2月にまいた種は、4月に必ず大きな自信となって芽吹きます。

「新学年で「伸びる子」と「つまずく子」の分かれ道。2月に仕込むべき“貯金”の正体」へのコメント
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