梅雨に入り、気候も気分もどんよりしがちな6月は、多くの中学生にとって学期の疲れが出やすく、学習モチベーションが下がりやすい時期です。期末テストも近づき、焦りを感じつつもなかなかやる気が出ない…そんな様子を見て、保護者の方もどう声をかけたら良いか悩むかもしれません。しかし、この時期だからこそ、親の適切な関わり方が子どものやる気を引き出し、学習の習慣を維持するために非常に重要になります。
子どもの「好き」を学習に繋げる
「勉強しなさい!」という一方的な声かけは、かえって子どもの反発を招きかねません。大切なのは、子どもの興味や関心を学習に結びつける工夫です。例えば、子どもが特定のアニメや映画が好きなら、その英語版を一緒に見てリスニング練習に役立ててみましょう。好きなキャラクターのセリフを真似したり、英語の歌を歌ったりするのも良いでしょう。
また、ゲームやスポーツ、特定の分野への興味がある場合は、それに関連する書籍やドキュメンタリーを一緒に見て、そこから学習テーマを見つけるのも効果的です。例えば、歴史ゲームが好きなら、その時代の背景を調べてみたり、スポーツ選手に憧れているなら、その選手の出身国の文化や言語に触れてみたりするのも良い刺激になります。子どもの「好き」を入口にすることで、学習は「やらされるもの」から「知りたいこと」へと変化し、自律的な学びへと繋がっていきます。
小さな成功体験を積み重ねる目標設定
モチベーションが下がりがちな時こそ、大きな目標ではなく、「小さな成功体験」を積み重ねることが重要です。高すぎる目標は、達成できない時に自信を失わせ、かえってやる気を削いでしまいます。具体的には、「今日は英語の単語を5つ覚える」「数学の問題集を2ページ進める」「苦手な理科の単語を10分だけ集中して覚える」など、短時間で達成可能な具体的な目標を設定させましょう。そして、目標が達成できたら、「よくやったね!」「頑張ったね!」と具体的に褒めることが大切です。結果だけでなく、目標に向かって努力した過程を認め、ポジティブな言葉をかけることで、子どもは「やればできる」という自信を持つことができます。
また、目標達成のご褒美として、子どもが楽しめる時間(ゲームの時間延長、好きなお菓子を一緒に食べる、映画を見るなど)を設けるのも良いでしょう。ご褒美は、子どもの努力を肯定し、次への意欲へと繋がるポジティブなツールとして活用しましょう。
親子の対話を通じたメンタルサポート
梅雨の時期は、心身ともにストレスを感じやすいものです。子どもが学習のストレスや不安を抱え込んでいる場合、親子の対話を通じてそれらを解消し、メンタル面をサポートすることが重要になります。
まず、日頃から子どもとのコミュニケーションの時間を意識的に作りましょう。「今日は何かあった?」「何か困っていることはない?」といった質問を、子どもがリラックスしている時に投げかけてみてください。すぐに答えが出なくても、親が気にかけている姿勢を見せるだけでも安心感に繋がります。
また、子どもの意見を尊重し、傾聴する姿勢が大切です。「勉強なんて意味ない」といったネガティブな発言が出たとしても、頭ごなしに否定せず、「そう思うんだね。どうしてそう感じるの?」と、子どもの考えを深掘りする質問をしてみてください。その中で、子ども自身が解決策を見つけたり、気持ちの整理ができたりすることもあります。
梅雨のストレス対策:室内での運動とリラックス法
雨が多く外に出られない日が続くと、運動不足になりやすく、気分も沈みがちです。ストレス解消のためにも、室内でできる運動やリラックス法を取り入れることを提案しましょう。
例えば、YouTubeのフィットネス動画を見ながら一緒に体を動かす、ストレッチやヨガをする、親子でできるボードゲームやカードゲームで気分転換を図るのも良いでしょう。体を動かすことで、気分転換になり、脳も活性化されます。
また、リラックスできる時間も大切です。好きな音楽を聴いたり、アロマを焚いたり、温かい飲み物を飲みながら読書をしたりと、子どもが心安らぐ時間を作れるよう促してあげてください。十分な睡眠を取ることも、心身の健康を保ち、学習意欲を維持するためには不可欠です。。
まとめ
6月は、中学生にとって学習面でも精神面でもサポートが必要な時期です。親が子どもの気持ちに寄り添い、状況に応じた適切な関わり方をすることで、子どもは梅雨の時期も前向きに学習に取り組み、この時期を乗り越えることができるでしょう。
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